無花果-イ・チ・ジ・ク 漫画ネタバレ結末ブログ

坂辺周一作の漫画「無花果-イ・チ・ジ・ク」のネタバレ・結末・試し読み・あらすじ・感想をまとめたブログ。

からゆき哀歌のネタバレ 第2話「奴隷海岸」安武わたる作

漫画「からゆき哀歌~異国に売られた日本の女たち~(安武わたる作)」の第2話「奴隷海岸」は、ヨーロッパ商人がアフリカの現地人を奴隷として売買していた時代のお話です。

ヨーロッパ人と現地妻との間に生まれた娘・ムーラの哀しい物語が描かれています。

 からゆき哀歌のあらすじとネタバレ第2話「奴隷海岸」

白人の父と、現地妻の母


西アフリカペナン湾で生まれたカティは、ヨーロッパ商人の白人の父と現地妻(シニャール)ムーラの間に生まれた、裕福でわがままなお嬢様だった。

本当の父親は本国へ去ってしまい、ムーラはフランス商人のジャン・ルイ・バティストと再婚し、幼いカティは義理の父に可愛がられて育った。



貿易で長い留守をしたあとは、たくさんのお土産を持って帰ってくる、娘を甘やかす父親。その日も、父は3ヶ月ぶりに貿易を終えて帰ってきた。

母のムーラは夫のために、留守の間しっかりと商館内を切り盛りしており、商売の手伝いもしている。



父は久しぶりに見たカティが見慣れない腕輪をしていることに気づいた。

「なんだそれは?」

「これ?あたしの部族の村長の息子、マンバオにもらったのよ」

そういうと父は苦い顔をして「おまえにはレディーになってもらいたい。部族の連中と付き合っていては野蛮人になってしまうぞ!」と叱った。

マンバオのプロポーズ


実は、カティはマンバオからプロポーズを受けていた。

母親の出身であるモカバの部族の子たちと、幼い頃から遊んでいたカティは、マンバオの強さと野性的なたくましさに惹かれていた。

父に「いつまでも付き合うな」と叱られても、小さい頃からマンバオはカティにとってのナイトだった。

父、ジャン・ルイの商いは「奴隷」で、アフリカの部族が争いで捕虜になったものたちを売り、彼らを奴隷として海外へ転売していた。



「あいつらは白人に食われるのか」

泣きながら、首輪でつながれ船に乗せられていく奴隷たちを見て、マンバオがカティに尋ねた。


「まさか!モカバの村は安心よ。母さんの出た村だもの。捕まって売られるのはヨソの村」

一生懸命に大丈夫だ、と説明しようとしていたカティに、マンバオは唐突に親から羊をわけてもらい、家を構えることになったと話しだした。



「カティ、俺の嫁にならないか」

それは突然のプロポーズだったが、ずっとマンバオのことが好きだったカティにとっては喜びであった。

ふたつの血に引き裂かれるカティ


「親父はおまえがシニャールの娘だから、俺のとこなぞこないというんだ」

「そんなことない。うれしいわ、マンバオ」

プロポーズを承諾してくれた、と喜んだマンバオは「いつ迎えにいけばいい?今日?明日?」と言い出す。



カティは彼のことが好きだったし結婚してもいいと思っていたが、モカバの村で暮らすのは無理だと思っていた。

「ジャングルで暮らすの? わたしが?ベッドも化粧台もない藁の家で?」



そう言うと、マンバオは信じられないという目で「モカバの血を引く娘が、そう言うのか?」と責める。

「白人に媚を売って生きている女が、部族を馬鹿にするのか!」

おまえだけは母親と違うと思っていた、と吐き捨ててマンバオは怒って去っていってしまった。

母が倒れ、義理の父に無理やり妻にさせられる


家に戻り、母と話をすると白人の商館長がカティを嫁に欲しがっている、という話をされる。

「シニャールの娘は、シニャールになるのが一番さ。まさか部族の男に嫁げないだろ?」

「いやよ、わたし。マンバオにプロポーズされているの!」

すると母は「あの小僧、何を血迷って!」と怒り出したが、急に卒中で倒れてしまう。

 

危篤の母のために、薬草を探しに出ると、マンバオが薬草を差し出してくれた。

「俺にできることならなんでもする。俺はおまえが泣いているのがたまらない。
その涙を止めてやりたい」

マンバオの優しさに、カティは贅沢を捨ててでも、彼とふたりで暮らせたら幸せになれるかもしれない、と夢見始めていた。



だがその夜、カティの寝所に父がやってきて「おまえならさぞ美しくなるだろうと楽しみに育ててきた」「ムーラと交換だ」「これからはおまえに妻の役目をしてもらう」と言って、無理やり妻にした。

血の繋がりがなくても「父」として慕っていたのに・・・! 

今初めてジャン・ルイの本音を聞いて、カティは彼がアフリカの女をどう扱ってもいい「おもちゃ」だと考えていることを知ったのだった。

召使に嘲笑われるカティ


「若奥様、ごきげんよう」

翌朝、わざとらしくカティを「若奥様」と呼ぶ召使たちは、陰でゲラゲラと笑っていた。

今までさんざん「お嬢様」のわがままに振り回されてきたうっぷんを晴らすように馬鹿にしていたのだ。



「ああスッとした!お嬢様ってチヤホヤされていたから勘違いしちゃってさ。
結局、あたしらとおんなじで旦那様のお心ひとつでどうにでもなる身なんだよ」

ジャン・ルイに弄ばれたカティは、自分の今の立場を思い知らされ、青ざめていた。

助けにきたマンバオが捕らえられる


「旦那様と呼べ!わしに逆らうな!!」

虐待されるカティを、マンバオが助けにやってきた。

「よくもカティを!」

だが、護衛の兵士たちによってたかって暴力をふるわれ、マンバオは多勢に無勢で捕まってしまう。



「そいつは売り払ってやる。一番ひどい場所で、死ぬまで奴隷としてこき使われるように」

「やめて、旦那様。お願い、なんでもします、マンバオを許して」



マンバオの自由だけは奪わせまいと、カティはジャン・ルイにひざまずくが、「おまえはもともと、わしに気に入られるようになんでもしなきゃならんのだよ」と傲慢に吐き捨て、そんな取引は成り立たない、と相手にしてくれない。

ふたりで自由を選ぶ


自分のためにマンバオが奴隷にされてしまう、と動けない母の前で嘆いていると、母は意識を取り戻し「カティ、幸せにおなり」と娘に自由を与える。

カティは水夫として船に紛れ込み、マンバオを見つけて鎖の鍵を渡した。


※結末はあなた自身で読んでみてくださいね。

第2話の感想


アフリカから新大陸へ運ばれた、大量の奴隷たち。大昔のことに思われますが、19世紀くらいまで続いており、実際にはほんの200年前なんですよね・・・。

 

白人商人は奴隷の買い付けのためにアフリカに定期的にやってきて現地での妻をつくっていました。

その結果としてのカティが生まれたわけで、ふたつの血に引き裂かれるようにカティは運命に翻弄されていきました。



同じ部族の青年であるマンバオへの愛に気づき、カティは彼を選びますが、母親の後釜の愛人にしようと目論んでいたヒヒ親父のジャン・ルイ・バティストに「つぎの現地妻」にされてしまうのです。本当にいやらしい話ですね。

ラストではマンバオが大怪我をしていたこともあり、生きて港にたどり着けたのか不明です。

 

カティは忌まわしい運命から解放されてシニャールではなく、誇りをもったアフリカ人として生きていったのだろうなあ、と思います。

 

第3話の感想

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