無花果-イ・チ・ジ・ク 漫画ネタバレ結末ブログ

坂辺周一作の漫画「無花果-イ・チ・ジ・ク」のネタバレ・結末・試し読み・あらすじ・感想をまとめたブログ。

鬼女の子守歌(漫画)ネタバレ感想 桐野さおり

桐野さおり先生の漫画「世間を騒がせた女の残酷事件簿 鬼女の子守歌~嬰児6人産み殺し遺棄事件」は、本当にあったおそろしい事件をコミック化した作品集です。

表題作は世にも恐ろしい鬼母のお話。11人の子供を産み、そのうち6人の我が子に手をかけた母親の物語です。

 

鬼女の子守歌のあらすじ

 

のちに世の中を震撼とさせた「鬼母」の利美は、もともとはごく普通の主婦だった。

違う点があるとすれば、利美は置屋で働く母親の娘で、母が娘を捨てて出ていってしまい苦労して育ったこと。

 

16歳で8歳年上の夫・圭介と結婚して所帯をもち、圭介の両親と同居暮らしをしていた。

いい嫁に、いい妻になろうと精一杯がんばっていた利美。


もともと「あたたかい家庭」というものを知らない利美は、圭介の父親が気難しくて頑固でも、さして気にならない。

お腹に子供ができた、と聞いて夫も両親も大喜びしていたくらいだった。

 

初めて自分でつくりあげた「家族」。子供を生むことで、ようやく自分も「母親」になれる。

その歯車が狂いはじめたのは、子供が生まれてからまもなくだった。


鬼女の子守歌の感想

 

自分の子供をつぎつぎと手にかけた、まさに鬼女、のはずでしたが鬼女の利美の素顔は意外にも普通の女性でした。

幸せになろうと、良き母、妻であろうとしたのになぜ、このようなおそろしい事件を起こしてしまったのかが丁寧に描かれています。

 

ほか、この作品には母親を愛するあまりに暗殺を依頼してしまう異常な息子のお話だったり、幼いころに虐待されて育った女性が、かつての母親と同じように我が子を虐待してしまう哀しいお話も含まれています。

 

鬼母、と思えるほどの陰惨な事件ばかりですが、その人生をこまかく紐解いていくと単純に「なんて恐ろしい母親だ」と断じることもできません。

人の心、というのはほんの少しの歯車の狂いでいくらでも堕ちていってしまうのだと感じられるお話でした。